「友達や親戚達は、結婚して家庭を持ち、孫の顔を親に見せ親孝行してるのに、自分は未だ独身――そりゃぁ、正月やお盆の寄り合いになんて行きたくないって気持ちも汲んであげなきゃっ――」
「りおん、話が脱線しているぞ――」
ステッキさんが、たしなめる――。
が、りおんは醒めない――。
「正直、あぁーもう死んじゃえばいいのかなぁって思った時期もあった筈――でも、生きてるんだよっ、わたし達が紛い物の魔法少女で、つまんないと言われようが、必死にプロット立てて、ストーリーを練り、言葉を紡ぎ、こんな物語でも誰かがきっと読んでくれている――そう希望を繋いで今を生きてるんだよっ――」
『――――』
「んじゃぁ、聞くけどさぁ――この閉塞し、停滞した文明社会においての――――」
「オリジナリティって、何かね――」
りおんの問いかけに、二人は首を傾げ、ポーター達も黙って状況を見据える――。
落ち込み、無言を貫いていたひばりと月下美人は、りおんの言葉に意識と躰が敏感に反応し、口角を僅かに上げた――。
「はぁ――」
あの二人には無理か――ため息の成分に混じる、りおんの「絶望」――。
「じゃぁステッキさん、防壁を破るよ――」



