自分を変え、良くしてゆくのは己――。
「ふっ――」
たかが中学生、もっと言えば数日前まで小学生だった「子供」が何をぶった事を――。
自分を客観視した吐息を、ひばりは泳がせた――。
坦々と、粛々と午後の授業を終え帰路につくりおん――。
学級副委員長のひばりは、リンスロットと共に生徒会へと赴き、他に「友人」のいないりおんは、そそくさと教室を出て最寄り駅へぽつぽつと歩く――。
結局、「ひばり様」以外は誰もりおんに声をかける事はなかった――。
あの、「やってしまった」自己紹介の歓声との対比――。
初日は同じ日本人のひばりに任せて、様子見なのか――それとも終始、機嫌が悪かったリンスロットの言い知れぬ圧力がそうさせていたのか――。
「りおん、どうだった――」
同じく「だんまり」を決め込んでいたステッキさんが、ようやく鞄から「顔」を覗かせ、言った――。
「どうだったって、今頃になって何言ってんのっ――ずっと鞄の中に隠れて――」
「すまんな、りおん――私にも事情があってな――」
「何の事情だかっ――んまぁ、ひばり様が話しかけてくれたから良かったものの、明日からの事を考えると、気が重い――」



