三人のダイレクトは戦った――。
最初のうちは彼女達も「あり得ない」能力に酔いしれ、楽しんだ――。
それは一時、自らの心と躰を弄ばれた記憶を上書きする程に――。
空を飛び、宇宙空間に身を晒しても死ぬ事はない――。
圧倒的な「魔法」の能力で、ダークエネルギーを壊滅してゆく――。
しかし、少女達は気づく――。
発達してゆく自我と躰――。
ポーターに行動の制限を施され、監禁、監視され、いつまでも「自由」にならない立場――。
自分達から剥がされた血液、細胞という「果実」を植え付けられる、何処からともなく集められた少女らの屈辱と苦痛と悲鳴――。
人体実験は過剰さを増してゆく――。
ひとり、ふたりと欠けてゆき、補う様に人員が「補充」される――。
ダークエネルギーの襲来は、少女達の「事情」を考慮はしない――。
そしてまたダイレクトは戦う――。
そんな「日常」が数年間続いた――。
幾多の命の犠牲の末、魔法元老院は遂に魔法少女量産の種子を手に入れる――。
魔法遺伝子の開発成功と投与である――。
同時期、ダイレクト達も心の奥底に秘めていた「本能」を開放する――。
後に、ロストダイレクトと呼称される凄惨な事象――。



