脳裏に浮かんだ疑問の解答を得られぬまま、りおんはソファーに腰を下ろす――。
「本国から取り寄せた、王室御用達のダージリンティーです――どうぞ――」
上質な容器の中で揺らめく琥珀色の液体――。
エレノアは、揺らめきの中から産まれる仄かに甘い香りを楽しみながら「麗しい」喉に液体を流し入れる――。
作法などわかる筈もないりおんは、ただエレノアの仕草を真似る――。
味と香りの良し悪しなど「凡人」のりおんには皆目見当もつかない――。
ただ、琥珀色の液体を「通ぶって」頂く――今のりおんにはそんな猿芝居しかできない――。
「すみませんが、早速ロックを施しますので、ポーターを出して下さい――」
カップとソーサーをテーブルに置き、エレノアはりおんの鞄を見つめ、言った――。
「はい――――」
素直に鞄の中からステッキさんを取り出し、エレノアに渡すりおん――。
右手でステッキさんを受け取り、左手で何処からか自身のポーター、オフェリアを「登場」させるエレノア――。
「オ、オフェリアか――まさかお前がまだエレノアのポーターだったとはな――」
意味深なステッキさんの反応――。



