散々、自分勝手に言いながら、マリカは引き戸を開け「チョリーーンす」と、ギャルな決めポーズを振り撒いた後で思い切り引き戸を閉めながらも最後は、ドアクローザーの如く「丁寧」に扉を閉めきり、去って行った――。
『ほっ――――』
クラス全員の「総意」が、安堵のため息となって、乱れた空気の流れを整えてゆく――。
「んもぅ、大事な事はちゃんと言ってよ――」
いつもの帰り道、いつものタワーマンションが視界に入るタイミングで鞄から顔を覗かせたステッキさんに、りおんは不満を漏らす――。
「面目ないりおん――」
妙に素直なステッキさんが、魔法少女年金制度を遅ればせながら説明する――。
加入期間3年――。
現役、予備役、退役あるいは引退に係わらず、20歳から受給可能――受給期間は、本人が拒否申請した時点まで、もしくは死亡時までと規定されている――。
受給金額のモデルケースとして、月額4千ドルが支給され、3年毎の「労使交渉」によって支給額は改定される――。
ドル、ユーロ、円建てでの支給を選択でき「現状世界」の為替レートとリンクする――。
月毎に支給通貨の変更は可能だが、それをする者は、ほぼいない――。



