彼女達でさえ持ち得ない、透明で無垢な笑い声――。
「ふふっ――」
悪戯心が加わる――。
「誰ですの――」
リンスロットが眉をひそめ、言う――。
「あそこだよ――」
弓を声の方向に指し示すアンテロッティ――。
真っ二つにした筈の核――下半分は煌めきを放出し尽くし、消滅しているが、上半分は回転しながら恨めしい光を放ち、笑う――。
「なっ、何ですのあれは――」
伝承にない事象にやや動揺しながらリンスロットの瞳は、シフォンに説明を求める――。
「私にも、わかりません――」
あっさりと解説するシフォン――。
そのやり取りの間も、核は笑い、回転し、新たな正二十面体を形成してゆく――。
「皆さん、こんな事例は初めてです――監理局でも解析をしていますが、今は迂闊な攻撃は慎んで下さい――」
鏡花が、とりあえずの方針を告げた――。
「様子見って事ですの――」
語尾に不満が滲むリンスロット――。
「攻撃を加えて事態が悪化するかもしれません――リンスロットさん、ここは控えて下さい――」
諌め、宥める鏡花――。
「くっ――」



