黒く蠢く「外郭」は吹き飛ばされ、似つかわしくない無色透明な正二十面体の核が露出される――。
その核も、魔法少女達の攻撃により、ひび割れ、一部が欠け、消滅寸前の状態――。
「リンスロットさん、お願いします――」
終演のタクトを譲るシフォン――。
「ではシルフィ、行きますわよ――」
欠け、内部から「美しい」と表現可能な虹色の「血」を流す宝石をリンスロットは厳しく見つめ、シフォンの配慮に応じた――。
「エモーショナル―フロマージュスラッシュ――」
可憐にシルフィを振り、奏で、三日月状に形成された夕日色に光る「音符達」を解き放つリンスロット――。
あまりの優しく、誇りに満ちた光に息を呑むシフォンやアンテロッティ、ローグ、コステリッツ、そして魔法少女達――。
限りなく無に等しい薄さに隠された、無情なる鋭利なエモーショナル―フロマージュスラッシュが、核の真ん中を光速で貫く――。
上下綺麗に分断された核が、眩しく輝き、断末魔を上げる――。
「リンスロットさん、いけません――」
ひばりの眼が、表組の方向を見定めながら、似合わない声色と表情を漂わす――。



