空も飛べない…。



ああ、とうとう言ってしまった。


…ほら。



すぐ後ろに立っていたあの子は、泣きそうだ。






……どうして、あの子を好きになってしまったんだろうな。





彼女以外、もう誰も好きになったりしないって決めたはずなのに。








俺は目の前に立つ女の子に、優しく笑った。



最後の、





「……さよう、なら」



一歩を踏み出した。