ハートロッカー

そこをくぐると、モダンな雰囲気をまとっている『アウト・ブルース』が見えてきた。

ドアノブに手をかけて開いたら、
「――うわっ!?」

九重さんが出てきたことに驚いて、俺は転びそうになった。

俺の顔を見た九重さんは、
「何だ、太くんか…」

悲しそうに目を伏せると、俺から離れた。

えっ?

俺、何かした?

中に足を踏み入れると、九重さんと一葉さんと五十鈴ちゃん、それから上野さんと安部さんの5人がいた。

九重さんたちは話がわかるけど、何で上野さんと安部さんもいるんだ?

2人は店が休みの土曜日と日曜日にしか顔を出さないはずだ。

そう言えば、
「三春さん、いますか?」

この場に三春さんがいないことに気づいた。