蒼の歩み

「蒼君?どうして……」



やっとのことで言葉が出る。もしかしたら、身体も、言葉も震えていたのかもしれない。蒼君は、何でもないことかのように私の頬をそっと撫でた。



「真歩が、言ったんだろ?日付が変わるまで俺と居たいって……」



俺とそういうことがしたいって意味じゃないの?、と蒼君の人差し指が私の唇をなぞる。



「ち、違うよ」



日付が変わるまで居たいっていうのは、明日と言う日に。渡したいものがあったからで……。




蒼君は一言。ふーん、と呟いて。しばらく同じ体勢で黙って私のことを見つめていた。何もかも見透かされてしまっているようなその視線が何だか怖くて、私は思わず目線を逸らす。



……私、どうなっちゃうのかな。