「確認不足ってのはそうなのかもしれねーが、ミスが多いってんならその原因は何なのか。それがわからねーと、どんな仕事に就いても付き纏ってくると思うんだ」
原因、か……。
「それがおめーの弱点であり壁だからな。おめーの何かが変わればミスは確実に減る。それが何なのかは、これだけの話じゃ俺にはわからねーが」
「原因、考えてもやっぱりわからないや……」
頭を捻ってもすぐに答えは出て来なくて。……どうして彼は、いつもこのように親身になって話を聞いてくれるのだろう。
「私って、なんだか蒼君にいつも助けられてるね。これからもその優しさに頼ってしまいそうだ。私だったら仲良い友人でさえ、こんな風に話を聞いたりしてあげる事ができるかわからないや……」
「話すだけでも気が晴れる事はあるだろ、それなら聞いてやるくれーはしてやりてェさ。折角こうして話できる環境なんだからな。別に直接その問題の話じゃなくとも、目の前で話を聞いてくれる奴が居るだけでも違うモンだ」
「うん……。家まで来てくれたのも、本当嬉しかった。でも、心配してほしくて書き込んだわけじゃないのに」
……と言っても、逆の立場だったら私も心配するかあんな書き込み。
「鬱やらただの構って書き込みなら流すが、今回はちいと違う気がしただけだ」
「そう……」
意地張ったりしねーで、いつでも頼れ。と彼は言った。
嗚呼、やっぱり貴方という人は、優しすぎる。
「蒼君、ごめんね。テンション上がらないって、休みたいって言ってたのに。無理矢理来させるような真似しちゃって……」
遭えて嬉しいのは私だけ。蒼君にとっては大迷惑だったに違いない。私のことを心配してくれて嬉しい反面、申し訳ない気持ちの方が勝っている。
「別に。俺が来たいから来ただけだ」
最近構ってやれなかったからな、すまないな、と彼は言う。どうして……。謝らなくて、いいのに。
「……あのさ、もしかして蒼君も。何かあったの?」
私がこう質問をすると、実は……、と彼が呟いた。
「俺も、今ちょいとすっげーイラつく事があってな。そいつの所為でイラついてるっつー自分も嫌で抑えてたんだが、連れに言われた。イラつくってのは人間らしい感情でいいじゃねーかってさ。俺は、イラつく相手=同類って考え方だったんだが、そいつのやり方がどうしても許せなくてよ。抑えるのに必死だったんだが、それを言われて少し心が軽くなったわ。爆発したらどうでもよくなってきた。っつー話。おめーもどっかで爆発させちまいな」
「蒼君……、蒼君は大丈夫なの?あの、私でよければ話し聞くけど」
「俺のは大したことじゃねーよ」
……何故、初めて彼が『休みたい』と私に言葉を出してきた時に、仕事が忙しいからだろうなとしか私は思うことが出来なかったのだろう。……蒼君だって、人間だ。きっと今の私のように、いやそれ以上のことが……。辛いことがあったのだろう。私は話を聞いてあげるどころか、サインを出していたのにも関わらず気づくことすら出来なくて。
なんて、情け無いのだろう。今だってきっと、私の知ることの無い何かに悩んでいるのに。
休みたいって言葉の真の意味に気がつくことができなくて、ごめん。今ここで、初めて気がついただなんて、なんて私は愚かなの。ごめんね、蒼君。
――心の中で、彼に謝った。
原因、か……。
「それがおめーの弱点であり壁だからな。おめーの何かが変わればミスは確実に減る。それが何なのかは、これだけの話じゃ俺にはわからねーが」
「原因、考えてもやっぱりわからないや……」
頭を捻ってもすぐに答えは出て来なくて。……どうして彼は、いつもこのように親身になって話を聞いてくれるのだろう。
「私って、なんだか蒼君にいつも助けられてるね。これからもその優しさに頼ってしまいそうだ。私だったら仲良い友人でさえ、こんな風に話を聞いたりしてあげる事ができるかわからないや……」
「話すだけでも気が晴れる事はあるだろ、それなら聞いてやるくれーはしてやりてェさ。折角こうして話できる環境なんだからな。別に直接その問題の話じゃなくとも、目の前で話を聞いてくれる奴が居るだけでも違うモンだ」
「うん……。家まで来てくれたのも、本当嬉しかった。でも、心配してほしくて書き込んだわけじゃないのに」
……と言っても、逆の立場だったら私も心配するかあんな書き込み。
「鬱やらただの構って書き込みなら流すが、今回はちいと違う気がしただけだ」
「そう……」
意地張ったりしねーで、いつでも頼れ。と彼は言った。
嗚呼、やっぱり貴方という人は、優しすぎる。
「蒼君、ごめんね。テンション上がらないって、休みたいって言ってたのに。無理矢理来させるような真似しちゃって……」
遭えて嬉しいのは私だけ。蒼君にとっては大迷惑だったに違いない。私のことを心配してくれて嬉しい反面、申し訳ない気持ちの方が勝っている。
「別に。俺が来たいから来ただけだ」
最近構ってやれなかったからな、すまないな、と彼は言う。どうして……。謝らなくて、いいのに。
「……あのさ、もしかして蒼君も。何かあったの?」
私がこう質問をすると、実は……、と彼が呟いた。
「俺も、今ちょいとすっげーイラつく事があってな。そいつの所為でイラついてるっつー自分も嫌で抑えてたんだが、連れに言われた。イラつくってのは人間らしい感情でいいじゃねーかってさ。俺は、イラつく相手=同類って考え方だったんだが、そいつのやり方がどうしても許せなくてよ。抑えるのに必死だったんだが、それを言われて少し心が軽くなったわ。爆発したらどうでもよくなってきた。っつー話。おめーもどっかで爆発させちまいな」
「蒼君……、蒼君は大丈夫なの?あの、私でよければ話し聞くけど」
「俺のは大したことじゃねーよ」
……何故、初めて彼が『休みたい』と私に言葉を出してきた時に、仕事が忙しいからだろうなとしか私は思うことが出来なかったのだろう。……蒼君だって、人間だ。きっと今の私のように、いやそれ以上のことが……。辛いことがあったのだろう。私は話を聞いてあげるどころか、サインを出していたのにも関わらず気づくことすら出来なくて。
なんて、情け無いのだろう。今だってきっと、私の知ることの無い何かに悩んでいるのに。
休みたいって言葉の真の意味に気がつくことができなくて、ごめん。今ここで、初めて気がついただなんて、なんて私は愚かなの。ごめんね、蒼君。
――心の中で、彼に謝った。
