「まだ…」


「え?」


「足りないって言ったら、どうする?」



頰に添えている手がするすると動いて身が震える。


色香が含まれた視線。


熱っぽいそれに、私まで熱くなっていく。



「さっきの続き、していい?」


「えと、その…」


「ダメって言われてもするけど」



躊躇なく唇と唇が合わさる。


さっきよりも深くて、強引なキス…



「…ふ……んっ、ぁ…」



慣れない私はただ声を洩らすだけで。


直人の服をキュッと掴んでいた。



「これだけで終わらないから…
覚悟しろよ?」



そう告げた直人の目はあまりにも鋭くて、




直人、花音、大和、


三人によって巻き込まれた恋の修羅場。


その修羅場ももう終結を迎えたと思ったのだけれど…



私のココロの修羅場は、これからも続いていきそうです。