そうぶっきらぼうに言った直人の頬は、街灯に照らされて少し赤くなってるのが分かった。


そんな直人がちょっと可愛く思えたり…


本人に言ったら確実に怒りそうだから言いませんが。



「直人!」


「…なに?」



気恥ずかしさからなのか、数歩前を歩く親友を呼び止める。


振り返った直人の顔はもうそれほど赤くない…



「ありがとう」



自分なりに精一杯の笑顔で伝える。


すると、直人の頬は元の赤に…いや、それよりももっと赤くなった。



「別に…」



バッと勢いよく背を向けた直人はお決まりの台詞を返してくる。



まぁ…直人らしいか。



私はそう思いながら頬が緩むのを感じつつ、直人の少し後ろを付いていった。