そのまま直人は私の腕を掴んで玄関へと向かう。
ちょっ…、展開が!
展開が早すぎて付いていけないから!
「はぁ!?帰るってどういう事よ?」
そんな直人の行動に素頓狂な声を上げる心菜ちゃん。
そりゃそうなるよね?
着替えてこいって言われて言う通りにしたら『帰るから』とかさ。
私だって頭の中ハテナだらけになるわ!
「あ、あのさ?そんな急に帰らなくても…っんぐ!」
まるで喋るなと言っているかの如く、直人の手によって私の口は塞がれた。
ていうか口で言ったらいいじゃん!
呼吸しにくくて苦しいんだっての!
「あんさ、自分ら家族の事は自分達で解決してくれる?
お互い話したいと思ってるんなら、何の問題もないでしょ…
それと心菜。お前、ここで逃げ出したら…明日覚悟しろよ?」
捲し立てるように二人にそう言うと、
今度こそ直人は(ついでに私も)緋色の家から出た。

