「まぁ…こんな反応だろうなとは思ってた。
でもずっと黙ってんのも柄じゃねぇからよ」


「冗談、じゃなく…」


「だから違うって」



否定されなくたって分かってるじゃない…


直人は面白半分でこんなの言わないって。



分かってるのに……



心にストンと落ちていってくれない。




「あーっ!!これで踏ん切りついたわ!
明日からガンガンいくから、覚悟しろよ?」


「なっ!ガン…ガン?
ちょっ、ちょっと待って…!」


「…おやすみ」



気になることは山ほどあるのに、


身体がフリーズして動かなかった。




部屋から出ていく時の直人の顔が…


メチャクチャ赤くて……




「うぅ…。心臓、爆発しそう…」




速い速い鼓動のリズムは中々落ち着かなくて…



張り上げた直人の声が、いつまでも耳に残っていた。