そう言って先輩は、いきなり私の手を掴んで歩き出した。
「え、あの…何処に?」
「俺の親戚がやってる店なんだけどさ。
おいしーいランチが食べられるんだよ!
あっ、パスタ好き?」
パ、パスタ…?
別に好きか嫌いかって言われたら好きだけど…
「ん?」
そんな眩しい笑顔で見られたらもう!
「大好きです!」
拳をぎゅっと固めてそう宣言した。
ダメだな、これは。
きっと嫌いでもそう言ってたかもしんない。
「良かった~!
じゃあ絶対気に入ってくれると思うよ♪」
嬉しそうにまた先輩は歩き出す。
校内放送とは違う口調…
でも耳に残る心地よさは変わらなくて。
そしてうっかり忘れていた。
先輩と手を繋いだままだってことを…

