「幼馴染みが隣に越してきた!?」



花音のデカイ声が教室に響く。


なんだなんだとクラスメイトもこっちをチラチラと見てきて…



「いや、幼な…じみ?というか何というか…」



私たちの関係性はそんな可愛らしいものじゃないしなぁ…


どう表現したらいいものか。



「しかも同じ高校に編入してくるなんて!スゴい偶然じゃない?」


「この近く、うち位しか高校ねーだろ」



目をキラキラさせる花音に大和のツッコミが入る。


花音的にはこの再会が素敵なものなんだと思われてるみたい。



「三年にカッコいい人が入ってきたって話で持ちきりだもん!
なんか運命感じちゃうよねー!」



これは…



明らかに直人を意識して喋ってる!


こんなのやったって効果ゼロなことは分かってるんだよ…



「運命なんて感じないよ…寧ろ感じて堪るかっ」