刃先を向けられた時のあの恐怖心が蘇ってくる。
松田くんに言葉を掛けられた時みたいに、身体がずっしりと重くなっていって…
あぁ、ダメだ…
もう、立ってらんないや…
「何やってんの」
しゃがみ込みそうになった瞬間、直人の声が聞こえた。
と同時に腕を掴まれる感覚…
倒れないように支えてくれたみたいだ。
「あ…、うん…
平気だから……うわっ」
泣きそうになってるのがバレたくなくて、直人から離れようとした。
はずが、
私は地面から離れるはめに!
こ、これって…
あの有名なお姫様だっこってヤツでは!?
「何して…お、おろしてよ!」
「ダメ。
お前ってホンット無茶ばっかするよな。
少しは周りの気持ちも考えたら?」
うぐっ…!
図星すぎて何も言い返せない。

