「居ないわよ?」



居なかったーーっっ!!!



あーもう、一人で慌ててめっちゃ恥ずかしいじゃん!


あれ?


じゃあ誰が『守る』って言ったんだろう…



「そう、なんだ…」


「まだまだ仕事が恋人って感じだし!
それに…」


「それに?」


「お父さんのこと、ずっと大好きだからさ!」



き、煌めく笑顔!!


何だこの人、純すぎるでしょっっ!


うっ、清らかさに充てられて吐血しそう…



「美桜も…居るんでしょ?
好きな人」



流石はお母さん。全て分かってらっしゃる。


あんまり一緒にいる時間がなくても、私の考えが読めるんだね…



「うん。…いるよ」



叶うことがないって分かっていても…


これは私にとって、大事な恋。