「手ぇ離さないと花音がもっと酷い目に遭う…とか言ってきたんだけどさ、どう思う!?
マジでゲスいわ、あいつ。あり得ないっての!!」
「へぇ?それはそれは…」
一見軽く返してる感じだけど、実際松田に対して殺意しか沸かない。
それが大和にも伝わってるのか。
さっきまで怒りまくってたくせに、今は顔が引き吊っている。
まぁ、気持ちは分かるけどな…
自分でも、こんなに怒りが収まらない事に驚いてるんだから。
松田は大和が手を離した後、教室からさっさと出ていった。
後を追いたい気持ちは山々だったんだが、何せ美桜を保健室に運ぶのが先だったんで…
俺も直ぐにざわざわと煩い教室からを後にした。
倒れた美桜はもう放課後だというのに目覚める気配がない。
さっきから大和が騒々しいにも関わらず、だ。
「そりゃ花音の事を考えたら…離すしかないわな」
「いや!それがさ…聞いてくれって!
俺、あん時よ。
手を離してやるつもりなんて更々なかった訳!」

