シャツで隠されていた部分を捲ると、痛々しい程の痣が出来ていた。


手首をちらちらと気にしてんなとは思ってたけど、まさかここまでとは…


この跡を作ったのは松田か?店に居たもう一人の男か?


どっちにしろ沸々と殺意が芽生えてくる。



「こ、これは…その……」



しどろもどろになってる美桜、


俺は手首を引き寄せるとそこへ唇を寄せた。



「な、な、なななななにしてんの!?」



すぐ傍で素っ頓狂な声が聞こえる。


けど今それを気にする事は出来なくて…



「本当…独断専行して、無茶ばっかして…」


「あの、なお……!!」



何かを伝えようとしてるのは分かっていた。


少し焦った様子だったって事も。



でも感情が先に動いて、俺は美桜を押し倒していた。



「え?」