俺は今、美桜の部屋のベッドに座っている。



何でそんな事になったかって?


それはダクトから飛び降りた時に出来た些細な傷が美桜に見つかっちまったからだ。



シャツだけの状態になってされるがまま…


必死に手当てをする美桜の顔を見ると、今にも泣きそうになってる。



またこいつは…勝手に責任感じちゃってんのか?


動いたのは俺の意志で、美桜のせいだなんてこれっぽちも思ってねぇのに…



「終わったよ!消毒…滲みた?」


「別に…ありがとな」


「そんな。お礼なんて…」



一瞬顔を赤らめるも、また沈んだ表情へと変わる。



「あとは跡が残らないように祈っときます!」


「大袈裟な。女じゃねぇんだから…」



目の前で念じるように手を合わせる美桜に、思わず吹いた。