「離さない。もう逃げられたくないから」
「に、逃げないもん…」
大和は花音を立ち上がらせると、手を強く握り直した。
目の錯覚なのは間違いないが、二人の周りで花が飛んでるように見える。
大和の真剣な表情を見ると、さっきの青白くなって怯えていた人物とは到底同じとは思えなかった。
これでコイツら付き合ってないんだろ?
もう正直意味分かんないんだけど…
いや、まぁバカップル手前の二人は置いといて…
問題はこいつだ。
「おい、おめぇ…」
大和と花音を見て赤面していた美桜だったが、俺が声を掛けるとびくりと震わした。
「うっ…何でしょう?」
「何でしょうじゃねぇ!
何だっていつも勝手に一人で決めるんだよ、美桜は!」
ズカズカと寄っていって美桜の両頬を思いっきり摘まんだ。

