「あぁ、これ?飛び降りた時に擦っちまったみてぇ」


「えぇ!?だ、大丈夫なの?」



勢いよく近付いて直人の手を取る。



じゃあこの怪我は私のせいじゃん!


私が…一人で勝手に動いたから……



「問題ねぇよ。こんなの放っておいても治るし」


「放っておくとか…ダメ!!
雑菌とか入ったらどうすんの!」


「ちょっ……おい、何すんの?」


「手当てするに決まってるでしょ!」



そう言うと私は、家の扉を開けると直人を押し込んだ。



えーと、確か…救急箱は自分の部屋に置いてたよね?



慌てていたからか、考えなしに直人を部屋に連れていく。


そしてベッドへと座らせた。



「取りあえず上着脱いで?そんで腕捲って見せて」


「いや、だから大したもんじゃ…」


「脱・い・で?」


「あー…へいへい」