大和と直人の顔が険しくなる。
そりゃ私だって不安だ。
不安でしょうがない。
けど…
「中に…仲野花音という女の子はいますか?」
「えぇ。今日も来て居られますよ」
「そうですか…なら、扉を開けてもらえますか?」
「はぁ!?」
大和の叫び声が響く。
気持ちは分かる。
私だって大和か直人が一人で入れと言われたら全力で止める。
でも、花音が中にいるんだ。
それを聞いちゃったら…
選択肢はひとつしかないじゃん?
「かしこまりました」
今時珍しい手動の重苦しい扉。
片方だけでも十分に通れるんだけど、
男の人達はわざわざ両扉を開けてくれた。

