大和に想いを告げられたことは…まだ、花音に話せてない。


ちゃんと言わなきゃいけないのに、どうも気まずさから逃げてしまう。



「わ、私の恋なんて…そんな…」



いつもなら迷わずに突き進むタイプの花音なのに、恋愛になるとスッゴい奥手。


リンゴみたいに真っ赤になる姿にキュンキュンしながらも、罪悪感でいっぱいになる…


うーん…いずれは分かっちゃうことなんだし。


それなら、いっそのこと今…!



「か、かの…」


「そうだ!あのさ、連休って空いてる?」



私の決意ある発言は、花音の声量によって打ち消されて…


えーっと、何?…連休だっけ?



「あ、空いてる、けど?」


「良かったー!知り合いの人がペンションを経営しててね?今度友達とおいでって言ってくれてるんだ~。行くでしょ?」



あのー、花音さん?一応確認取ってるつもりかもしれませんが…


目が有無を言わさないって語ってるんですけど。