「聞きたい事ってなに?美桜」



相変わらずの爽やかな笑顔を振り撒いて、松田くんが裏庭にやって来た。


まずは来てくれたことにホッとする。


話し掛けるにも常に女の子が側にいるから中々出来なくて…


やっとコンタクトが取れたと思ったら


『一対一なら』


という何故か注文付きだったし。





「えっと…それは、かの」


「花音ちゃんの事…でしょ?」


「う、うん。そう…」



聞いてきといて遮る!?


返しが斬新すぎて開いた口が塞がらないよっ。



「聞きたいのは…俺と一緒にいる理由、だよね?」


「…何でもお見通しなんだね?松田くんは…」



まるで見透かされてるようで言い知れない感覚に襲われる。


きっと松田くんは分かってたんだ…


私が花音のことを聞いてくるって。