「嘘。むしろ抱えてる感じしなかったし…もっとちゃんと食え」



そう言ってクスリと笑う直人。


もし、直人に好意を持っている人が見たら卒倒もんだろう。
それだけ破壊力はもう抜群!



「んー、食べてるんだけどなぁ?」



少し見とれてしまったことをはぐらかすように、私は返事をした。


きちんと食事は取ってる…つもり。


でも、やっぱり自分の分だけを作ると思うと…ちょっと虚しいし、手を抜いちゃってるかも。




「やぁ。ご両人!」


「よぉ」



本日も十字路で大和と花音に遭遇。


約束した訳でもないのに会えるのって…何だか嬉しい。



「おはよ!花音、大和」



私が挨拶をすると、二人は鳩が豆鉄砲を食ったような顔をした。



「な、なに?」