う、狼狽えるな!眞中美桜!
こんなので反応しててこれから先どうするのよ!
「ん~?でも…おっかしいなぁ」
「何が?」
「いやね?今日朝練してたんだけどさ。ちょっと前に二人が一緒に歩いてるの見たんだよね…普通ならもう教室にいる頃なんだけど」
「…と、いう事は……」
もう教室に来ちゃう!?
そう思うと体が勝手に動き出す。
これが逃走本能という奴か?
「美桜?何処いくのー?!」
花音の呼び掛けにも答えず、私は廊下の中央に行って左右を見渡した。
良かった…
二階にも着いてないみたい…
って、そうじゃない!!
う~……こんな状態じゃあ顔合わせるなんてとても…
「はぁ…」
自分の過敏すぎるリアクションに疲れ、項垂れる。

