見開かれた目が俺を捉える。
拭っていたとは言えまだ涙目で、その上に上目遣い。
そんなんされたら理性がどっか行っちまいそう…
この天然めっ。
「は、離して…」
掴んだ手から美桜が震えているのが分かる。
唇を噛み締めているのは…きっと泣くのを我慢してるから。
ギリギリ失っていない理性に従って、俺は美桜を抱きしめた。
そうまるで、子供をあやすかのように…
「なお、と?」
「俺の前で無理すんな…思ってる事、全部吐き出せ」
「思ってる、こと…」
そう呟くと拒んでた美桜の力がふっ…と抜ける。
そしてしばらくすると、腕の中の美桜が意を決したように口を開いた。
「私ね…直人に、どんな顔して会えばいいのか分からなくて…」
「も、もし初めてだったら申し訳なくて……
大切なものでしょ?キ、キス…ってさ」
「やっぱり……す、好きな人とがいいって、思っうしっ……ぅ、…っく…」

