そう思いながらちょっとだけ遠目に松田くんを見る。


程よく落とされた照明…


そこに佇む姿からは色香のようなものを感じさせた。




….うん。やっぱり全然普通じゃないわ。


松田くん綺麗な顔してるなぁ~。羨ましい。


あーあ、どうしてこんなにも大差があるんだよ、神様のバカヤロー!



「そうだ!松田くんがいた前の学校はどんな感じだったの?」



このままでは卑屈に(今でも十分だが)なりそうだったから、松田くんに近付いて話題を振ってみた。



「んー、そうだなぁ…結構充実してたよ。ひとつの建物が全てレッスンルームになってたり、稽古場なんてのもあったかな?
声優を目指してる人のシミュレーションルームとか…色々」


「おぅ…す、スゴいね?」



さ、流石、有名な私立校だけある。


何か…まずもって規模が違いすぎる…!



「んーと…そう。前は芸能科に入ってたんだよね?ここはふっつーーうの高校なのになんで…」



これは今日ずっと私が気にしてたこと。


だって理由がないとうちに編入なんてしないと思うんだよね…