三人のおかげで、今日は大分落ち着くことが出来た。
出来たんだけど…でも、何か芯の部分…っていうか。
そこに取っ掛かりを感じる。
もやもやが募って、私はふいに腕の力を少し強めた…
「やっぱりな…」
?
今の声、私のじゃない…
頭上から聞こえてきたような。
驚いて顔を上げると、そこには直人がいて…
「な、なんで家に…」
鍵もちゃんと掛けたはずなのに!
でも目の前には直人が立っているし。
もう頭が混乱してぐちゃぐちゃになりそう…
「非常口の抜け穴から入った」
「非常口?…あれか」
直人に言われて少し昔のことを思い出す。
中学三年の時、お隣…つまり直人の家でボヤがあった。
火元の位置的にも玄関からは出られそうになかったので、ベランダの非常口を蹴破って私の家に避難してきたのだった。

