スタンバイする為に舞台袖へ向かう。


ざわざわと騒がしい体育館…


幕の間から見てみると、座席はもう埋まっていて立ってる人もかなりの人数だ。



マ・ジ・か。



この群衆の前で演技するの!?


もう逃げ出してもいいかい?


ちょっとそろそろ全身筋肉痛になる気がするんですけど…



そんな現実逃避に浸っていると、後ろに立っていた笹沼先輩と目が合う。


ニッコリと返された笑顔。


その笑顔には何かしらの圧力を感じる…



あ、無理だ。


これは…劇をやらないと殺られる!




ビーーーーーー。




そうこうしている内に幕が開き、壇上にはスポットライトが降り注いだ。


始まるんだ…


それを自覚した途端鼓動が一気に速まった。




キャーーーーーッッ!!!