私には向けない笑顔…
それを見たら胸がチクッとした。
あんな作り物の笑顔、してもらいたい訳じゃないけど。
「美味しそ~!ねぇねぇ、食べさせてー?」
「私も私もー!」
「申し訳ございません。衛生上ご自身で食べて貰うことになっておりますので」
「え~…ざんねーん」
直人のテーブルに座ってるのは二人組の女の子たち。
態度からして明らかに直人を狙ってるのが分かる。
その内の一人が上目遣いで、直人の手に自分の手を重ねようとして…
「……っ」
“触らないで!”
出そうになった言葉を必死に飲み込んだ。
どうして…
なんで今私、そんなこと言いそうになったの?
「眞中さん?」
「あ…」

