「これより、今年度の文化祭を開催する事をここに宣言します!」



東弥生が意気揚々に声を上げる。


大きなイベントだからテンションが上がっているのか…


もちろんそれは東弥生だけでなく、生徒も来場者も凄い盛り上がりだ。



「はぁ…」



そんな中で一人ため息をつく私。



直人とは、あの予行以来ぎくしゃくしていて……


普段通りに四人で帰ってはいるんだけど。


十字路で大和と花音とバイバイして二人っきりになると、何かと理由を言って何処かへ行っちゃう。


そもそも二人になるのを避けてる節があるというか……


絶対怒ってるんだ。


せっかく心配してくれたのに…あんな言い方したから…



『関係ない』



でも……


もしかしたら本当にそう思ってたとしたら…


私は何を謝ればいいのだろう。