「…………」



あれ?


次は先輩の台詞…だよね?



確かに少し間を開ける所だけど、ちょっと開けすぎなんじゃ……


しかもこっちを見て固まってるような?



「…先輩?」


「……ぁ、ごめん…。俺の番だったね」



先輩はそう苦笑いを浮かべると、周りに向かって「もう一度お願いします」と叫んだ。



先輩がミスするなんて初めてかも。


そりゃ通しでやってるから疲れちゃうよねぇ…




持ち場に戻り同じシーンのやり直し。


今度はなんの問題もなくその場面は終了した。




自分なりにはさっき浮かんだ『好き』って気持ちを忘れないように台詞に繋いだつもり。


でもまぁ気恥ずかしいというか…演技なのに照れてしまう~!



はぁ~~………よし。



後は、ラストシーンを残すのみだ!