「その衣装、とてもよく似合ってるね」
「あ、ありがとうございます…」
…お世辞でも嬉しいです。
さすがに嫌味っぽくなるからこれは言えないけど…
「羽山先輩もお似合いです。正に『王子』って感じですね!」
「そ、そうかな…ありがとう」
お、照れた。
普段からこういう表情も見せればいいのに…
会長が着ているのは青を基調とした燕尾服。
ボタンや袖のラインがゴールドで華やかさもある。
練習用の衣装のはずなのに…
これだけでいくらなんだろうか。
「本当に素敵だ。本番はどんな衣装になるんだろうね?もっと、可愛くなっちゃうのかな…?」
「…へ?あの……会ちょ…」
さっきの初々しさは何処へやら。
また怪しげな雰囲気を纏う生徒会長。
しかも…何やら距離が近くないですか!?
後退りしようにもそんなに広くない廊下。
一、二歩下がるともう壁に背中が触れた。

