「え、あの…会ちょ」
羽山が美桜を抱き寄せる。
それを見ただけで……怒りが沸々と込み上げてきた。
「そんじゃ、私行くから!」
タイミングよく流れた校内放送を聞いて、弾き飛ぶようにその場から離れていった美桜。
残された俺たちに複雑な空気が漂う…
「あんた、どういうつもり?」
最初に口を開いたのは大和だった。
その表情は完全に敵意剥き出し。
でも会長がそれに臆することもなかった…
「どうって……見て分からなかったのかい?僕は美桜さんに特別な感情を抱いているんだよ」
そう恥ずかしげもなく淡々と言って退ける。
あまりにも堂々とした様子に、大和は呆気にとられていた。
「美桜は軽い女じゃないんで……からかうんなら他所でして貰えますか?」
「からかい?まさか……今回は本気だ」
滅多にする事のないこの男の真顔…
その少しの違いだけでピリピリとした空気を感じた。

