自分の気持ちが迷走する。
心のモヤモヤが、取れない……
そんな時期にまるで重なるように苛つかせるような出来事が起きた。
あの日は……そう、大和と花音の委員会が終わるのを待っていたんだ。
「すぐ戻るから」
そう言って何かを取りに戻った美桜。
しかし待てども図書室に帰ってくる様子はなく…
仕方ねぇ奴だな……
ため息をひとつ漏らすと、読んでいた本を棚に戻し鞄を手に掛けた。
図書室を出て廊下の角を曲がると、早速目的の人物を見つける。
しかも面倒な先輩のおまけつき……
何でここに居んだよ…
美桜に絡むあいつを見ていると自然に眉間に皺が寄った。
『羽山帝』
俺らの高校の生徒会長。
成績も良くて運動も出来る。
柔らかな物腰は教師にも生徒にも受けがいい。
ただ…
奴には一部に広まるある噂があった。

