あまりにも鈍い美桜に呆れてしまう。
これほどに告られてるにも関わらず、自分が非モテだと疑わない。
まぁ他からしたら完全に嫌みだよな…
そこまで多くない生徒数だから『そういう類い』の話は嫌でも耳に入ってくる。
この前とか他校の奴にも呼び止められてたし。
転校してきてから一体どんだけの野郎に想いを告げられたんだか……
…俺には関係ないけど。
「え、えと……その…」
現在、当の本人は赤面して俯いている。
顔にかかる髪を耳に掛ける仕草に女らしさを感じた。
赤くなってんじゃねーよ…
胸に何かつっかえるような嫌な感覚。
黙っている美桜は端から見れば反則的に綺麗で。
夕日に照らされたその姿は一枚の絵のよう…
返事を待つ男が息を呑むのが俺にも分かった。
うっかりしてたら俺さえもこいつに引き込まれそうだ。
「ごめんなさい。好きな人が……いるから」
目尻を下げて申し訳なさそうに話す美桜。

