自分に正直なところ。


真っ直ぐな性格。


明るい笑顔に、魅了された。


何の隔たりもなく接してくれて…


俺が花音を好きになるのにそう時間は掛からなかった。


だけど…一緒に分かったこともあった。



それは花音が大和を想っているということ…



本人は隠してるつもりかもしれないが、花音は分かりやすい奴だし。


大和以外には完全にバレていた。



花音の気持ちが分かっても、俺は何の行動も起こさなかった。


そりゃ仲良くしてるところを見たらモヤモヤはした。


でも三人でいるのが気に入ってたし、この関係を崩したくはなかったんだ。


そうやってズルズルと時は流れていき…



転機が訪れたのは中学二年の頃。



あいつが……



美桜がこの街にやって来てからだ。