いや、誰かなんて分かりきったことだ。
『美桜さん』と呼ぶ人は一人しかいないから…
「羽山先輩…」
「倒れたって聞いたから気になっていたんだよ…もう体調は良いのかい?」
「は、はい…って、わわ!」
会長が私たちの方へと駆け寄ってくる。
とその時、いきなり直人が自分の後ろへと私を追いやった。
まるで、隠すみたいに…
「直人…?」
「ご存知のようにこいつ、まだ病み上がりなんで…話は後日でいいっすよね?」
「…別に長話をしようっていう訳じゃないんだ。それより…なんで彼女の前に君がいるんだい?」
な、なに?
このピリピリとした空気は…
二人とも会話が刺々しいんだけど!
前からこの二人、仲悪いって思ってたけど…
より険悪度が増してない!?
「言ったよね。今回は本気だから手を出さないでと…」
「言ってましたね。でも、了承もしてませんから」
うーん…
全く話が読めないんだけど。
一体何が二人をこんな風にさせてるんだか…

