「もうスゴかったよね!大和、チョー速かったよ~!」


「や、やめろって!…ハズい」



リレーを終え、いくつかの競技のあと。
昼食を取るために私たちは教室へと戻った。


外と違って室内は冷房が効いていて涼しい。


ご飯を食べながら花音は、さっきのレースの話を何回もしていた。


花音の声は響くから周りに丸聞こえだ…



「そうだ、美桜。応援ありがとな?声、ちゃんと届いてたから」


「いえいえ~。応援ぐらいいくらでもするよ!なんたってうちのクラスのエースだからね?」



軽く返しては見たけど、き、聞こえてたのか…


ちょっぴり恥ずかしいな。



「あ、あと…」



私に柔らかな笑顔を向けた…と思ったら急に下を向く大和。


その頬はほんのりと赤いような…



「花音も…サンキューな。なんつーか、力になった…というか」


「…う、うん。そっかそっか…」



大和にお礼を言われると思わなかったのか、花音までもが照れて視線を逸らす。



ん~?なんかいい雰囲気なんじゃないの?