「どうか、した…?」



まじまじと見つめてくる松田くん。


その姿は仕事中の時のような、大人びたオーラを纏ってるみたいに感じてしまう…



「んー…美桜ちゃんってさ。面白いよね」


「え…」



面白いって…性格がとか、そういう事なのかな?


でも、なんでだろう…


自分の頭の中で、そうじゃないんだと信号が出ている。




バタバタバタバタッ!!



「瞬、もう全員集まってんぞ!早く来い!」


「マジで!?ヤバッ」



静かな休憩所に激しい足音とともに、眼鏡をかけた男の人が現れた。


雰囲気からして撮影の関係者…かな?


男の人と一緒に駆けていこうとする松田くん。


だけど…



「またね」



一瞬だけ立ち止まるとそう言い残していった。