お母さんの手掛ける商品は、実に幅広い世代のデザインを担当している。


可愛いものからエレガントなものまで、その領域は誰にも計り知れない。



「うーん…この水着。ちょっと高校生向けではないよね?」


「確かに…でも似合ってるからいいんじゃない?」



似合って…るのかな?


とてもそうは思えないんだけど…



「花音さ…これを着てみる気は…」


「無理だよ」


「即答!?」



そんな笑顔でバッサリ言わなくても!



「美桜はさぁ…私がなんでこんなフリルが付いてる水着、着てると思う?」


「か、可愛いから…?」



なんだろう…花音の話し方に棘を感じる。


しかも黒いオーラが後ろを漂ってる気が…



「ちがーう!小さいのを隠す為だよ!ちょっとは気付け、巨乳バカ!」


「きょっ、きょにゅ…!」