「うーん。おいひ~!」



アイスを食べる花音は幸せそうに目を瞑る。


それを見て『あぁ、女の子だな』と思った。


選んだフレーバーもストロベリーチョコといかにも女子力を感じる。


ほのぼのと花音を見つめていると、同じように…いや、それ以上に嬉しそうに花音を見る直人が目に飛び込んできた。



私には真顔やら怒り顔しかしないくせにっ!



その穏やかな顔を見ていると、あれは忠告でしかなかったんだと改めて思う訳で…


他意はなかったんだよね!きっとそう。



「美桜」


「うん?」


「…いる?」



いつの間にか花音のカップをボーッと見ていたようだ。


花音はアイスを私に向けると、首を傾けて聞いてきた。


それに眉がピクリと反応してしまう。



「い、いい…」