教えてくれたのは、君でした。




「って、いうわけなんで

そこどいてくんない?」


「玲くん…?」


「ちょ、こんな地味な女の

なにがいいわけ?

それより私達と遊ぼうよ〜」



「悪いけど、お前らみたいに

化粧やら派手な格好やらで

着飾った奴に、興味ねーから」


「ちょっ、なにそれ…」



玲くんはまっすぐにその人たちを見据え

私の方を見ようとしなかった

しまいには


─────グイッ



「……………っ!」



「俺、こいつにマジなんで

邪魔しないでくれる?」



左肩をぎゅっと寄せられ

私の全重心が彼にもたれかかった