おばあさまはかなり怒っていて、
隼人さんは心配そうな目をしていた。

「申し訳ありませんでした。」

私は頭を下げて謝った。

「早く家に…「私は家に戻りません」

おばあさまの声を押しのけて続けた。
この言葉に眉を潜める隼人さん。

「悠斗のおかげで記憶が戻りました。
私は悠斗が好きです。私は…
隼人さんとは結婚しません!」

言った。私は言ったよ。悠斗。

「なんて馬鹿なことを言うの?
婚約破棄なんて、する訳ないでしょ?」

馬鹿にした口調で言うおばあさまに
負けずに反論する。

「嫌です!私は、自分の好きにしたいです!もう縛られるのは嫌です!」

涙を浮かべていう私に、

「頭を冷やしてきなさい。
貴方達。理恵を蔵に」

「はい」

私は蔵に連れて行かれた。

助けて悠斗…

声に出さずに口を開けた。
涙を流して。