帰ろう…かな。


そう思っていたら隣から話しかけられた。


「なー、咲」


「…ん?」


「お前家どこ?」


「えっと…」


「電車?」


言い終わる前に質問された。


「電車…だよ」


「じゃあ一緒に帰ろーぜ」


…え?


「ほら、行くぞ」


そう言って無理矢理手を繋がれた。


ちょ、手…!///


「あの…手…///」


何でそんな不思議そうな顔してんの…!?


霧島君は繋いでいる手をじっと見つめた。


「え、ダメ?」


ふ、普通ダメだよね…?


「別によくね?」


「ご、誤解とかされたら…困る…じゃん…?」


それより恥ずかしい…///


付き合ってるわけでもないのにこんなの…


霧島君はまだ手をじっと見つめている。


「あー!忘れ物ー!」


ガラガラッ


一人のクラスメイトの女の子が走って教室に入ってきた。


「って…え?霧島君とえっと…新井…さん?え?何で手繋いで…?」


み、見られた…!!


やばいやばいやばいやばいやばいやばい!


私は慌てて離そうとするが強く繋がれていて離れない。