「凪、ちょっといいか?」

慶から呼び出しをくらった。
珍しいな…なんて思いながら、雅に先に行くように言って俺と慶は屋上に向かった。

ガチャッ

屋上のドアを開けると生暖かい風がふいていた。

「どうした?慶が呼び出しなんて珍しい。」

俺はストレートに慶に質問をなげ、煙草に火をつけた。
隣を見ると慶も煙草を吸っていた。
生徒会長がこんなことしていーのかよ。なんて思いながら、慶の言葉を待っていた。



「お前、今幸せ?」



慶の口から出てきた言葉はあまりにも意外な言葉だった。
幸せ?…。幸せだよな?俺って。
なんて自分に問いかけた。…答はかえってこなかった。




「俺さ、今日アイツの夢みたんだよね。」



慶の口から出て来た言葉に俺は言葉を失った。




「優愛の夢。」




なんで慶までみてんだよ。同じ日に今さら、アイツの夢なんか…。